ギルダや四兄弟との昔を思い出していた妖狐だが……
江川の河童の声に現実に引き戻されると
どうやら、河童とギルダは身体を同じくしているため、先程の妖狐の思い出に呼応するかのように
河童自身の意志の中へも共有された様子で河童が妖狐に問いかける
「今の…黒炎丸って、鬼丸の父ちゃんなんだろ……」
日和や小春もそのことは知っていたはずですが、もう数百年もの月日が流れているので忘れているのか驚いてしまったが
亡くなったはずの四兄弟の長男……
その長男の黒い意志が今もなお…生き続けていると言い出す…
その発端となったのは、どうやら日本ではなく、海外のヨーロッパから広がったペストから、その鬼の妖気が充満していたとと
そして、その長男の目的…科学的な見地から自分の妖気を黒の粉と化合させることで永遠に恐怖の対象として生きることで
その恐怖を食することができる身体に変え、細菌やウイルスに憑りつく意志のある自然物にでもなろうと考えたのかもしれません
そんなことができる生物が地球上に…生物でなくても妖怪がいるのか?
妖狐が仮説を立てて話しを続けた…
「つまり、鬼は宇宙から飛来した未知の存在」
始めて会ったときは特異体質すぎる四人兄弟の能力に妖狐自身も恐怖したのかもしれません
これを聞くと…あれ?
4匹の宇宙人…?
読者の方はすでにご存じです。
どこかで見た覚えありますね
長男のラムダこと「霧雨丸」次男のカルダこと「牙風丸」
三男のマンダこと「黒炎丸」に 四男のギルダ……
ギルダに至っても日本で通じる別名があったようですが…
妖狐から、親交を深めるためにもお前からギルダの精神に声をかけて聞き出せと…
その後もギルダや鬼の四兄弟に関する話しと日本にいる妖怪達の歴史を知ることになったが
なんと、四兄弟が解散する原因となった長男ラムダの死は
ラムダ自身が死ぬことによって手に入れられる計画的な…魂の剥離実験だった可能性が濃厚に…
そんなにことで死を選んだにしても…一歩間違えれば…本当に…自分自身が…消えてしまうんじゃ…
しかし、こんなことがたったひとりの人間にできるはずがない…
裏で手を引いている何かが存在する
妖狐が重い口をじっくりと動かしながら話した……
「古代妖怪の転生実験じゃ…」
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